2018/05/14 河原町

部屋がない 朝に聞こえる雨音を部屋のひとから教えてもらう
駅前のなくなってないお店からわたしはいない 大降りの雨
裸木を透かして二人うつりこむ窓に写真を撮るわたしたち
つかれはて四条を下る階段の先に下宿はなくなっている
大小の橋をいくつか持ちながら川はひとつの街に伸びゆく
河原町地下通路からそのままの身体で名古屋駅になってた
増水を教えてくれたともだちの手つきに川が増えてほしいな
ひとびとにコンテキストが植わるなら葡萄のようににおだやかにして
岩のうえ折り重なった陸亀が飽きないのかな、池に崩れた

 

 

やっぱり京都に帰りまくってたとき
未来2018年8月号