2019/03/11 月詠

三階の窓だけ半分開いているカルチャービルに台車が入る
かっこいい ラップトップを傾けるための小さな足を開いた
3月12日
怒りさえわからないなら仕方なく相槌を打つ うちのめすほど
高速道路(こうそく)にうっすら曇っていた山がそびえるほどの裾野に降りる
寝過ごせば海に行きつくバスのなか菜の花を抱えたひとは立つ
高層のロビーの影に椅子がある小さくっても皮の四つ足

 

岐阜、養老天命反転地へ。同期たちと
未来2019年6月号